<ギリシア>メテオラ滞在記(Hotel Kaikis宿泊)(2025年GW)

ヨシ美
ヨシ美

2025年ゴールデンウィークに訪れたギリシアのメテオラについて備忘録を残しておきます。

「メテオラ」とはギリシャ語で「空中に浮かぶもの」という意味だそうで、まるで天空に浮かぶような景観がとても印象的でした。

※今回の記事内容は2025年5月時点のものになります

メテオラについて

アテネから北西へ直線距離にして約220km、車や鉄道で約5時間の位置にあるメテオラは、巨大な奇岩の上に建つ修道院群が特徴の宗教遺産です。

この奇岩群は約6000万年前に海底に堆積した岩石が地殻変動や浸食で形成されたものだそうです。

9~10世紀頃から修道士たちがこの地で隠遁(いんとん)生活を始め、14世紀にトルコの海賊に追われた修道士らによって本格的な修道院が建設されたということです。

最盛期には24の修道院がありましたが、現在は6つが現存し、いずれも世界遺産に登録されています。

修道院に入るには

各修道院への入場料は5ユーロでしたが、少し前まで3ユーロだったので、これからもっと値上がりするかもしれません。

女性はズボンの着用が禁止されているため、ズボンで訪れた場合は入口で布(腰巻き用のスカーフ)が無料で貸し出され、それを巻くように指示されます。貸し出しは手続きなどなくスムーズに受け取れます。

なお、ロングスカートでなくても、膝下丈のスカートであれば問題ないようでした。ノースリーブ、ショートパンツはNGですが、サンダルの着用はOKです。

また、敷地内では階段の上り下りや、石の上・森の中を歩くこともあるため、歩きやすい靴は必須です。

アテネからメテオラへの行き方

アテネからメテオラへは、車(レンタカーかバスツアー)、または電車+バスで行くことになり、どちらも所要時間は約5時間です。YOSHI家は電車+バスで行きました。

2025年5月現在、アテネからメテオラ(最寄り駅:カランバカ)への鉄道直通運行は停止されています。

これは、2023年の洪水被害によりパレオファルサロス~カランバカ間の鉄道路線が損傷し、復旧作業が続いているためです。そのため、現在は代替手段として鉄道とバスを組み合わせた移動方法が提供されています。

今後直通列車が運行する予定だそうですが、時期は未定。復旧が進むに従って、鉄道からバスに乗り換える駅もカランバカ駅側になるかもしれません。

ところで、予約した帰りのバスと電車は、こんなスケジュールでした。

バス:10:00発カランバカ駅12:00着パレオファルサロス駅
電車:12:08発パレオファルサロス駅14:57着アテネ ラリッシス駅
ヨシ夫
ヨシ夫

えっ、乗り換え時間、たったの8分?!

ヨシ美
ヨシ美

万が一、バスの到着が遅れた場合は、電車は待っててくれるんやろか?

ヨシ夫
ヨシ夫

次のアテネ行き電車は、数時間来ないけど…

…と心配していましたが、バスは一度も渋滞に遭遇しなかったし、11:40にパレオファルサロス駅に到着しました。

しかも乗り換え駅に12:08着予定の電車は、実際には12:30頃到着しました。

電車+バスのチケット

空いていれば出発5分前まで駅でチケットを購入することができるようですが、事前にオンライン予約をしておくと確実に席の確保や座席指定ができます。

鉄道+バスのオンライン予約は、運行会社「Hellenic Train(旧TrainOSE)」の公式サイトからできます。

公式アプリはジオブロック(地域制限)が掛かっていて日本からはダウンロードが困難なので、チケット提示の際に現地で通信が上手くいかない可能性を考えて、購入したチケットをスクショしてスマホに保存しておくと安心です。

訪れた修道院(バスツアーで3か所、徒歩で1か所)

我々は、メテオラに夜到着し、2泊した後、朝に出発するスケジュールを組み、午前中Veltraのバスツアーに参加し、午後は徒歩で行ける修道院や教会を見て周ることにしました。

バスツアーは、3つの修道院とフォトスポット何か所かを回ってくれます。混雑状況に応じて臨機応変に動いてくれたので、とても効率的に見て周ることができました。約5,800円/1人でお得感あります。

英語のツアーですが、ほとんどがヨーロッパ人で英語が苦手な人がいる前提なので、ガイドさんは集合場所・時間などの大事なことはゆっくりと分かりやすく強調して伝えてくれます。

ガイドさんに薦められた日本語音声ガイドは、データが重くて通信がしづらく、情報も薄い気がしたので、ChatGPTに各修道院の特徴や歴史などを訊きながら歩きました。

ツアーでは、メガロ・メテオロン修道院、ヴァルラーム修道院、ルサヌー修道院に連れていってもらいましたが、定休日や混雑具合によって別の修道院に変わることもあります。

徒歩では、アギア・トリアダ修道院に行きました。カランバカのホテルから徒歩で約1時間。もちろん上りっぱなしで大変でしたが、頑張って登った分、着いた時の感動や見えた景色は格別でした。

アギア・トリアダ修道院の帰りに「聖母被昇天教会」に寄りました。修道院群より前の9~11世紀に建てられたもので、観光客が少ないため内部のフレスコ画などはゆっくりと鑑賞できます。

「自然史博物館&キノコ博物館」へも行きました。展示は正直我々には刺さらなかったのですが、キノコのチョコやメガネケース、パスタなど、お土産をたくさん買いました。またトリュフ狩りツアーを主催していて、森の中でトリュフ料理を試食できるとのこと。これは時間があれば行きたかった…!

宿泊したホテル「Kaikis」

ホテル「Kaikis」は、バスが発着するカランバカ駅や賑わうメインストリート、スーパーなど、徒歩圏内です。もっとも、カランバカは小さい街なので、街の中ならどこへでも歩いて行けます。

建物はかなり年季が入っていましたが、リノベーションされていて内装はとても綺麗でした。

朝ごはんも品数多く丁寧に作られていて、充実していました。

YOSHI家反省会

今回の旅はゴールデンウィークの最中でしたが、メテオラでは一人の日本人にも出会いませんでした。

たまたまだとは思いますが、中国や韓国など、他のアジアの旅人にもほとんど会わず、異国の空の下、奇岩群に包まれて立っていると、まるで世界の端っこまで来てしまったような不思議な感覚に包まれました。

ギリシア正教はキリスト教の中でも特に古い伝統を持つ宗派であり、祈りや礼拝の所作にも独特の作法や雰囲気を感じました。

また、ギリシアのサービス業の方々はとても親切で気配りがあり、協調性の高さも感じられました。

長い歴史や自然環境、政治や国際情勢など、さまざまな要素や偶然が重なってギリシアの今の姿があるのだと肌で感じました。

それは、ガイドブックの文字では知り得なかった景色でした。

旅はいつも、目に見えない何かを私たちに残していきます。今回もまた、そのことを実感した旅でした。

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